――長編は3本目となりますが、短編と比べてやりやすさはどうですか?
よく「短編と長編を交互にやっているんですか?」と聞かれるのですが、今まではたしかにそうだったかもしれません。長編をコントロールしようとやってみて、うまくいかずに課題が残ったので、「次は短編をやってみよう」ということをやってきましたが、今回の長編に関してはコントロールしきれなかったという後悔は一切ありません。
日本の昔話はいろなヒントに満ちている
――次回作は短編ですか。
CM映像も含めて、やらなきゃいけないものはあります。そういうのをやりながらも、僕自身が、手掛けないといけないのは長編映画を再び作ることだと思っています。観客に「楽しかった」と思ってもらえるような、サービスを尽くした作品をもう1~2本、長い映画を作らなければいけないと、今は思っています。
――大変だったけれども、楽しかった、そしてもう1本やりたいということでしょうか。
そうだと思います。次はもっと驚かせたいというような気持ちもありますし。
――新海さんのイマジネーションの源はどこから来ているんですか。
最近だと日本の昔話とか万葉集、古今和歌集、神話といった作品を読むことが多いですね。日本昔話はいいですよ。一個一個の物語は短いし、100個くらい読むとパターンが見事に分かれているんです。物語の普遍的な形のようなものがそこにある。勧善懲悪ものとか、恩返し系とか、動物と結婚する話とか、ものの由来の話とか。それぞれが面白いんですよ。今回の映画も小野小町の和歌や「とりかへばや物語」がモチーフになったわけですし、本当にいろいろなヒントに満ちているなと思います。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら