『四季報』最新号で探した、V字回復200社 復活の製造業、アベノミクスに乗る企業も続々

✎ 1〜 ✎ 36 ✎ 37 ✎ 38 ✎ 最新
拡大
縮小
富士重工業をはじめ自動車メーカーの復活ぶりが鮮明

東日本大震災、タイの洪水、そして超のつく円高に悩まされた国内メーカー各社。それが災害からの復旧や、アベノミクス期待を受けての円安転換もあり、復活が鮮明になってきた。

3月15日に発売された『会社四季報』春号を見ても、前期は減益を余儀なくされた、自動車メーカーをはじめとする国際優良銘柄のV字回復ぶりが鮮明に出ている。

上位を自動車が席巻

東洋経済オンライン編集部では今回、『会社四季報』春号データを用いて独自にランキングを作成するに当たって、前期に減益となったものの、今期、来期とも大きく回復する企業に焦点を当てた。

まずは、来期の営業増益率による「増益率トップ50ランキング」。ベスト5のうち、実に3社が自動車で占められた。前期は震災によるサプライチェーン(部品供給網)の寸断やタイの洪水影響が痛手となったが、そこからの改善がすさまじかったのが今期。さらに来期も伸びる企業のランキングで首位になったのは、富士重工業。今期は前期比で143%増益と大きく、来期も50%近い増益が見込まれる。主力の米国市場が増勢、国内も好採算の登録車の販売が増えそうだ。

2位はトヨタ自動車、これほどの規模を誇りながらも今期の営業利益が前期比で3倍以上に拡大。来期もさらに5割近く増加と急回復しそうだ。ハイブリッド車はエコカー補助金の効果が大きかったため、来期は上期中心に国内では反動減があるものの、北米、東南アジアが好調であり、中国も持ち直しそうだ。円安によって輸出採算が好転する効果も大きい。

このほか、4位にはホンダが入ったため、自動車メーカーがランキング上位5社中3位を占めた。

次ページ増益率でみた急回復トップ50
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT