ポケモンGOはローカル線の旅を活性化する 地方交通機関の「新たな誘客手段」に
7月22日の日本国内リリース以来、話題の尽きないスマートフォンゲーム「ポケモンGO」。夏休み期間ということもあり、街中でスマホ片手にポケモン探しに励む人々の姿を見かけることも多い。「歩きスマホ」の危険性や、立入禁止の場所にポケモンが出現するなどの弊害も多く指摘されているものの、観光や地域活性化に向けた活用も目立つようになってきた。
8月10日には、東日本大震災、熊本地震で被災した福島、宮城、岩手の東北3県と熊本県がゲームの開発・運営を行う米ナイアンティック社の日本法人と組み、被災地の観光振興に向けた取り組みを行うと発表。鳥取県は同県の鳥取砂丘を安全にゲームが楽しめる場所としてPRし、特設のwebサイトも公開している。このほか、街角や店舗などがゲーム内で使用するアイテムを取得できる「ポケストップ」になっていることをPRする商店街なども見られる。
ポケモンGOに慎重な交通機関
一方、交通機関はポケモンGOに対して慎重な姿勢をとっている。特に、以前から「歩きスマホ」の危険性が悩みの種となっている鉄道会社の対応は早かった。JRや全国の大手私鉄23社と日本地下鉄協会は7月26日、鉄道施設内にキャラクターを出現させないよう、関係事業者に要請書を提出した。駅ホームがポケストップになったり、線路上にポケモンが出現したりすることで危険が生じる可能性は確かにあり、やむを得ない措置と言えるだろう。
そんな中、ネット上で見られるのが「ポケモンGOにはバスが便利」との声だ。ポケモンの「タマゴ」をふ化させるには、一定の距離をクルマや電車によらず歩いて移動する必要があるが、比較的速度の遅い路線バスは歩いているのと同じとみなされ、タマゴをふ化させることができるほか、道路沿いにあるポケストップでのアイテム取得なども座ったままできるというのだ。
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