トヨタ、EVへの割り切り 2人乗りコンセプトカーが狙う用途

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実証実験でも分かるとおり、このような超小型EVの需要は、利用シーンが限定された特定用途に限られそうだ。市販で先行するCOMSも、法人での実験的な利用が大宗で、一般の利用者は非常に少ないのが実情である。

電池のみで動くEVの場合、電池性能の限界から、ガソリン車並みの航続距離の実現や車体の大型化は当分時間が掛かる。そのため、ガソリン車とは異なる用途向けに活路を求めざるを得ない。

ただ、EVに用いられるバッテリーやモーターの技術は、トヨタが力を入れるハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)、さらに次世代の燃料電池車(FCV)でも共有できる。これからも用途を絞ったユニークなEVは登場しそうだ。

丸山 尚文 東洋経済 記者

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まるやま たかふみ / Takafumi Maruyama

個人向け株式投資雑誌『会社四季報プロ500』編集長。『週刊東洋経済』編集部、「東洋経済オンライン」編集長、通信、自動車業界担当などを経て現職

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