トヨタ、EVへの割り切り 2人乗りコンセプトカーが狙う用途

拡大
縮小

電気自動車(EV)は特定用途のニッチ商品――そんなトヨタ自動車のEVに対する割り切りを示したコンセプトカーが登場した。

トヨタは、3月5日からスイス・ジュネーブで開催されるジュネーブモーターショーで、超小型EV「TOYOTA i-ROAD」を出展する。i-ROADは前後2人乗りの三輪車で、車幅はわずか85cmとスリム。リチウムイオン電池を搭載して、満充電での航続距離は50km(30km/h走行時)だ。大きな特徴は、旋回時に左右の前輪がずれて、バイクのように傾いて走行することだ。

都市市街地の短距離走行を想定

EVならではの静かさや環境性能、超小型という特徴により、都市市街地での短距離走行用途を想定する。

トヨタは、フランス・グルノーブル市など共同して、このi-ROADをベースに開発した車両と、傘下のトヨタ車体がすでに販売している超小型電気自動車「COMS」を用いて、同市でのカーシェアリング実証実験も行う予定だ。2014年末に開始する実証実験では、駅と中心市街地に専用駐車場を設けて、数km程度の移動手段としての有効性を検証する。

次ページEV開発に取り組む、トヨタの真意は?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT