世界が北海道の地元コンテンツを求めている

札幌テレビ放送が独自に開拓した世界への道

今日もたくさんの外国人観光客で賑わう、札幌大通り公園(撮影:大隅智洋)
東洋経済オンラインではテレビ・ラジオ業界の月刊専門誌である『GALAC』から、ビジネスパーソンの参考になりそうな記事を毎月1本転載している。8月6日発売の『GALAC』9月号の特集は「放送コンテンツを海外へ売れ!!」。今回は、その中から「地方局の海外展開事例① ローカルの雑草魂と団結力の成果」を転載する。政府の助成にほとんど頼らず海外に出て、系列局にも影響を与えた札幌テレビ放送の海外担当者の秘策とは?

時代は変わった!ローカル局も海外進出できる

焼きとうもろこしの屋台から香ばしい匂いが漂う札幌の大通公園。今日もたくさんの外国人観光客で賑わっています。台湾、中国本土、最近はタイのお客さんも増えました。日本語より外国語のほうが多く聞こえてくるほどです。雪の季節はもちろん、夏は花畑めぐりが最高! 寿司最高! と笑顔で帰っていくのを毎日のように見かけます。

人口減少と高齢化が進み、活力が失われつつあると言われる北海道で、こういった外国人観光客の増加は本当に嬉しいことです。観光ビザが緩和され、インドネシアやマレーシアのお客様も増えてきました。地域に貢献することがローカル放送局の使命ですから、こんな状況のもとで当然思いつくアイデアがあります。

外国人需要になんとかコミットできないか?地元を元気にするために、映像の力を使うことは可能だろうか? 海外で旅番組を放送してもらうのって、できないかな!? もっとマニアックな、もっと美味しいお店や食べ物を、外国人にたくさん知ってもらいたい!

と、ローカル局に勤める人間ならば誰もが考えることですが、実際には高いハードルがありました。海外向けに旅番組をゼロから作ると、あまりに制作費がかかってしまうために回収ができないのです。販売作業も専門的な知識や人員が必要で、ローカル局には無理だと思われていました。そのため、ごく一部のチャレンジングな局を除けば、海外展開はアニメやドラマなどのキラーコンテンツを持つキー局のやることと相場が決まっていました。ほんの数年前までは。

しかし今は違います。多くのローカル局が東京TIFFCOMや香港FILMARTなどの国際番組見本市に出展し、海外バイヤーと直接交渉し、旅番組を中心に売上を上げるようになりました。キー局とはまた違ったビジネスが生まれ、レギュラー放送枠を海外で持つローカル局も現れました。明らかに時代が変わりました。

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