わたくし、TKO木本武宏が、複雑な現代の世の中についてその道のエキスパートに教えを乞う対談。第5タームは田原総一朗さんにお越しいただきました。18歳から選挙権が与えられた初めての参院選は、18〜19歳の自民党への投票率は40%を超えましたが、投票率は45.45%と、全体の投票率54.7%を大きく下回りました。今回は、田原さんが若者に期待することについて伺ってみました。
アメリカの学生は「就活」なんかしない
木本:田原さんが若者に期待することはなんでしょう? ポジティブにとらえていますか、それともネガティブですか。
田原:ポジティブだね。日本の明日や将来を担うのは若者です。僕らの世代はすぐに消えていくので、彼ら次第でこの国は良くも悪くもなる。彼らに期待する意味でポジティブに期待している。
木本:ゆとり世代が社会に進出してきて、どう思われますか。
田原:アメリカ留学して帰ってきた知り合いの編集者は、いまやアメリカの大学には「就活」がなくなった。ほとんどの人間が企業を作ろうと思っている、と語っていました。
木本:最初から起業してしまおうと。
田原:日本はまだまだ「就活」。それは意味がないと僕は思っている。いろんな企業で、50歳以上の人間の使いどころがなくて困っている。たとえば生保でも50歳で支店長を終えると、その後どうやって使っていいかわからない。その人たちを一カ所に集めて、仕事をあまり与えずに辞めてくれるのを待っていたりする。
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