シェールガス革命で世界は激変する(下) アメリカや日本は復活、世界はデフレに

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シェールガスが世界の既存の秩序を大きく変えようとしている。100年、200年に1度ともいわれるエネルギー革命は世界をどう変えるのか。そこで『石油からガスへ シェールガス革命で世界は激変する』(小社刊)を書いた長谷川慶太郎、泉谷渉氏にシェールガス革命の本質について、語ってもらった。第2回は長谷川慶太郎氏。第1回の泉谷渉氏はこちら)。シェールガス革命がもたらす、5つの大変化について解き明かす。

現在、アメリカを中心に起こっている「シェールガス革命」は100年に一度の大変化だと言われている。それはこの変化が単なるエネルギー分野における変化にとどまらず、産業、社会、政治・外交などあらゆる分野に及んでいくことが予想されているからである。それゆえに「革命」と言われるのだ。

では、今後、シェールガス革命が本格的に進行していくことで、具体的にどのような変化が起こるのだろうか。次の5つの点を中心に、この大変化の行方を読み解いていきたい。

シェールガス革命で起きる「5つの大変化」

1)アメリカ経済は金融、製造業ともに復活し、世界経済をリードし続ける

2)シェールガス革命に伴う大規模投資で、日本の技術力が必要不可欠に

3)資源価格の下落によって、国際関係のパワーバランスに大変化が生じる

4)エネルギーコストの大幅下落で、航空産業が飛躍的に成長する

5)エネルギーコストの下落は製品価格を押し下げ、デフレが深化する 

まず、安価なエネルギーを手に入れたアメリカは、急速に経済を復活させるに違いない。現在、アメリカはいくつもの大型のガス火力発電所を建設し、電力会社の統合を進めるなど、シェールガス社会へ向けての産業シフトを急ピッチで進めている。

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