横浜で、千葉で、三菱地所が攻勢 大型商業施設が相次ぎオープン
経済産業省は11月届出分の新規出店予定の大型店舗を公表した。それによれば、新規大型店は57件で昨年同月比22件増と大幅増となり(表参照)、前月に引き続き2カ月連続で新規出店のペースは増加している。
昨年の上半期は、4月に「イオンモール船橋(店舗面積4.1万㎡)」、「ダイバーシティ東京プラザ(店舗面積2.7万㎡)」、「三井アウトレットパーク木更津(店舗面積2.6万㎡)」、「渋谷ヒカリエ(1.8万㎡)」、5月は「東京ソラマチ(店舗面積3.5万㎡)」など、首都圏では話題の大型商業施設が続々とオープンした。
それでは今年はどうか?届出ベースによる開店情報を基に、今年上半期にオープンする首都圏で注目される商業施設を見てみよう。
「MARK IS みなとみらい」が6月にオープン
1983年にグループ企業の三菱重工から横浜造船所跡地を購入して以降、街のシンボルタワー「横浜ランドマークタワー(1993年完成)」に代表されるように、みなとみらい(MM)21地区の街づくりでは中核的な役割を担ってきたのが業界最大手の三菱地所である。
そして同社の基幹商業施設として今年6月にオープンするのが「MARK IS(マークイズ)みなとみらい」(旧・MM21地区34街区商業施設開発計画)である。
場所はみなとみらい線みなとみらい駅の西側で、横浜美術館の向かい側。JR桜木町駅からパシフィコ横浜を結ぶ「クイーン軸」とグランモール公園、新高島駅、横浜駅とつながる「グランモール軸」のちょうど結節点にあたり、MM21地区のほぼ中心地に位置する。
施設の延床面積は11.6万㎡、店舗面積は4.3万㎡。地下4階・地上6階建となり地下4階はみなとみらい駅と直結。4階以下には、各種スクール、レストラン、ファッション・雑貨・食品・生活雑貨など約190店舗が入居する予定だ。
現在入居が決まっているのは、東京ガスの料理教室などを併設したショールーム、スポーツ用品専門店のスポーツオーソリティ、衣料品のユニクロ、玩具・子供衣料品のトイザらス・ベビザらスなど。5~6階には、メインテナントとして「自然」をテーマにした日本初の体験型エンタテイメントパークが入る予定だ。
完成すれば、そごう横浜店(店舗面積10.6万㎡)、横浜高島屋・ダイヤモンド地下街等(9.9万㎡)、クイーンズスクエア横浜(5.0万㎡)に次ぎ、横浜市西区では4番目の大型店となる。
さて、MM21地区は横浜都心部の一体化と強化をめざし、ウォーターフロントの再開発として建設されてきた街である。当初、2000年まで開発が終了するはずだったが、景気変動の余波を大きく受け、計画は遅れに遅れている。その間、お台場や丸の内、八重洲、汐留と新手の競合が都心部に登場し、企業や各種施設の誘致競争も厳しさを増しているようだ。今回の商業施設のオープンがMM21地区開発を促進する起爆剤となるかが注目される。
【施設データ】施設名:「MARK IS(マークイズ)みなとみらい」、所在地:横浜市西区みなとみらい3-5、延床面積:11.6万㎡、店舗面積:4.3万㎡、階数:地上6階・地下4階、駐車場台数:約900台
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