法務省の市場化テストが頓挫した理由 入札不調で随意契約へ切り替え続出
法務省が全国各地で実施している市場化テスト(公共サービスの官民競争入札)をめぐる異常事態については、これまで数度にわたって『週刊東洋経済』や本欄で報じてきたが、今回、その全容が判明した。
全国の47都道府県単位で設置されている法務局では、2012年10月23日から11月5日にかけて、不動産登記簿などの公開業務に関して競争入札が実施されたものの、落札業者が決まらない事態が全国53ブロック中の42ブロックで発生したことがわかった。
その後に実施された再入札でも、12ブロックの入札が再び不調に終わったことから、随意契約で業者を決めたケースが水戸地方法務局など5ブロックに達した。また、1回目の入札が不調に終わった後、やむなく6カ月に限って従来の企業との間で期間延長契約を取り決めた事例も、横浜地方法務局など3ブロックにのぼった。
一方、3度にわたる入札が不調に終わった神戸地方法務局では13年1月15日現在、4月の新年度から事業を引き受ける業者が決まらない異常状態が続いている。
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