スペイン総選挙、国民党が第1党維持 過半届かず新たな政治空白も 過半には届かず新たな政治空白も
[マドリード 26日 ロイター] - スペイン総選挙が26日に投開票され、中道右派の暫定政権与党、国民党が議席数を昨年12月の123から137に伸ばし、第1党を維持した。他の全ての主要政党は議席減もしくは横ばいとなった。
ラホイ暫定首相は勝利宣言し、国民党が政権運営する権利があると述べた。
ただ、国民党は過半数の176議席には届かず、今後数週間に及ぶ連立協議が見込まれる。昨年12月の総選挙以降、新政権が樹立できないまま迎えた今回の再選挙では、各党はすぐさま新政権を発足すると約束。しかし、再び政治空白が生まれる恐れもあり、新たな政権が発足できなければ3度目の総選挙の可能性もある。
国民投票で英国が欧州連合(EU)からの離脱を決めたことに世界が動揺する中、スペインの有権者らは現状維持を選択した。また、経済危機や一連の汚職スキャンダルで盛り上がった支配者層への怒りを背景に支持を伸ばしてきた急進左派は勢いを失った。
社会労働党は85議席を獲得し、昨年12月20日の選挙で獲得した90議席から議席減となった。反緊縮のポデモス連合は71議席で横ばい、新興のリベラル政党シウダダノスは40議席から32議席に減少した。
ポデモス連合は議席を伸ばし、連立協議で中心的な役割を担うとみられていたが、昨年12月の総選挙と変わらない結果となった。
ポデモス率いるパブロ・イグレシアス氏は支持者を前に「今夜の結果はわれわれにとって満足のいくものではなかった」と述べた。
事前の世論調査では、ポデモスが社会労働党を抑え、主要な左派勢力になるとみられていた。
<大連立「容易ではない」>
政権の枠組みとして考えられるのは、国民党とシウダダノスの中道右派政権、国民党と社会労働党によるドイツのような大連立政権、国民党による少数与党政権だ。
シウダダノスは、政権樹立の可能性を探るため国民党と早急に協議する準備があると表明。ただ、双方の議席を合わせても過半数に7議席足りないため、国民党と社会労働党の大連立を求める声が強まる可能性がある。
国民党主導の政権に反対している社会労働党を率いるペドロ・サンチェス氏は、国民党との間で合意に至るのは容易ではないだろうと指摘する。
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