誤解だらけの生前贈与

必ずもめる相続税の話(1)

税理士の福田真弓と申します。このたび『必ずもめる相続税の話』(小社刊)を出版しました。以前に書いた『必ずもめる相続の話』の姉妹本です。最新刊は、タイトルからすると「相続税の本」のようですが、実は少し違います。

遺言書作成や節税対策を行う前に、まず基本を知ろう

国税庁によれば、相続税の申告財産のなかで一番割合が多いのは「土地」であり、申告後の税務調査で申告もれを最も多く指摘されているのは、「現金・預貯金」です。

今後、相続税の増税が懸念されるなか、遺言書の作成や相続税の節税対策を行うより前に、まずはこの「現金・預貯金」と「土地」について、知っておくべきこと、やるべきことがいろいろあります。それらの重要なポイントをしっかりと押さえていただくために、本書を執筆しました。

このコーナーでは、今回から三回連続で、本書の要点を取り上げます。

 第1回は、そのうちの「お金」についてです。

相続税の増税に備えて、「贈与」を行う方が増えています。生前に家族に預貯金などの贈与を行い、相続税のかかる財産を減らすのが、いちばん確実で効果的な相続税対策だからです。

とはいえ、税理士である私が見る限り、「あげたつもり」なのに「あげたことになっていない」ということが多くあります。その場合、税務署は生前に「贈与があった」とは認めずに、亡くなった人の財産であるとして、相続税を課す可能性が高いのです。これでは何の相続税対策にもなりません。

次ページ贈与したつもりなのに、贈与でないとみなされる!?
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