アローラ退任、孫社長「変心」までの22カ月

「欲が出てきてわがままで続投」は本当か?

「社長を続投したい」と悩み抜いた結果、「髪の毛が白くなった」と孫社長(左)はぼやいた。右は退任したアローラ氏(撮影:梅谷秀司)

「60歳の誕生日の夜、パーティを開き、『明日から社長を後任に譲る』と発表して皆を驚かそう、本気でそう思っていた。ところが、残すところ1年余りとなり、妙な欲が出てきた。ニケシュには『あと5~10年は社長を続けたい』と率直に話した」

6月22日の株主総会で、ソフトバンクグループの孫正義社長(58)はこう語った。「ニケシュ」とは、後継者候補と孫社長が公言してきた、ニケシュ・アローラ氏(48)のこと。初年度165億円、今年度80億円と、超高額な年俸で注目を集めた人物だ。

総会前夜の6月21日午後8時。ソフトバンクは「アローラ副社長が退任する」と衝撃的な発表をしていた。翌朝9時には総会の議案から、「アローラ氏再任」の文字を急きょ全削除。アローラ氏は総会後に任期を満了し、退任することとなった。

「おかしいと思うほど仲がいい」

アローラ氏は米グーグルの元最高事業責任者である。「(グーグルにおける役員の序列は)4番目だったが、グーグルを実質的に経営し、(その証拠に)報酬がグーグルの中でいちばん高かった。人生を賭けてソフトバンクに来てくれた」(孫社長)。

2014年9月にソフトバンクに入社すると、翌10月には早速、インドのタクシー配車サービス「ANIテクノロジーズ」(通称オラ)など、五つの出資案件を実現させた。

翌2015年6月には孫社長に次ぐ役員序列2位の副社長に就任。孫社長は「朝起きて真っ先に電話をかける相手が彼。夜眠る前に電話するのも彼。おかしいんじゃないかというくらい仲良くやっている」と、親密ぶりを公言していた。

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