アローラ氏、ヤフー会長も電撃辞任へ 孫社長の後継者候補に何が起きたのか?
ソフトバンクグループが22日付で退任すると発表したニケシュ・アローラ副社長が、子会社のヤフー会長も辞任する方向で調整していることが21日、わかった。
ヤフーが21日に開いた株主総会ではアローラ氏を取締役に選任する議案が承認、その後に開かれた取締役会でも会長に再任されたが、ソフトバンクグループの経営から身を引くのに合わせて、ヤフーも去る見通しだ。
アローラ氏は2014年に米グーグルを経てソフトバンクグループに入社。孫正義社長が「後継者候補」とし、2015年6月に同社副社長に就任、中核子会社のヤフーでは、同月から孫正義氏に代わって取締役会長を務めていた。
本日取締役に再任、株主に説明できるのか?
ヤフーの宮坂学社長は、アローラ氏の経営への参画について「米サンフランシスコにいることが多いが、ビデオ会議で取締役会に参加し、活発に議論をしている」と説明。宮坂社長は「実際に事業の決断をするのは、執行役員だという考えを強く持っていて、聞けばアイデアをくれるが、指示はしない」とも述べていた。見方によっては、それほど深く経営に関与していなかったとも考えられる。
ヤフーの株主にとっては、21日に決議した取締役選任案が、その日のうちに事実上ひっくり返ることになった。ヤフーには、今後、株主から改めて事情について説明を求める声が相次ぎそうだ。
21日夜、アローラ氏は同日、SNS「ツイッター」でヤフーの取締役に選ばれたことについてどう考えるかという質問を受けて「ヤフーを愛している。宮坂社長が自分を必要とすれば、いつでも力になる」と回答した。
22日はソフトバンクグループの株主総会が開かれる予定。アローラ氏の退任について、株主から説明を求める声が相次ぐのは確実だ。
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