三菱電機が防衛省へ、40年近くも過大請求

返納金など773億円支払いへ

防衛事業では40年近く、宇宙事業では20年にわたって、“過大請求”を行っていたことが社内調査で明るみに――。

三菱電機は12月21日、防衛装備品などの過大請求問題で、防衛省やJAXA(宇宙航空研究開発機構)などへの返納金、違約金、延滞利息の合計が773億円になると発表。これに伴い、今2013年3月期の業績予想を下方修正し、最終利益を500億円(期初計画は1200億円)に見直した。

「不適切、不正という認識が、組織の中で極めて希薄だった」。21日に行われた会見の席上で、三菱電機の山西健一郎社長(写真)は深々と頭を下げた。

過去17年間で過大請求合計374億円

返納金の対象となったのは防衛関連で2万1725件、総額1兆1344億円。宇宙関連では112件、3540億円となる。そのうち過大請求額は三菱電機が319億円、子会社の三菱プレシジョンが10億円、三菱スペース・ソフトウェアが9億円、三菱電機特機システムが36億円で、合計では374億円。過大請求が確認できた過去17年間が対象となっている。

過大請求は、“組織”ぐるみで脈々と行われてきた。防衛省との契約には目標工数が設定されることが大半で、実績工数が目標を上回った場合は、その分を別契約の赤字案件に付け替えることで相殺していた。こうした帳尻合わせは、「目標工数を順守する」立場にある課長によって引き継がれてきたという。

社内調査の結果、防衛事業では遅くとも1970年代、宇宙事業は90年代から続いていたことが発覚。対象となった電子システム事業本部では、目標工数に合わせた工数を計上することが業務の一環として慣習的に行われてきた。90年までは、作業時間は手書きの作業伝票を基に集計されてきたが、90年以降は各種端末で入力した作業時間を基に自動的に集計されるようになっていた。

防衛省の調査担当者がフロアチェックする際は、不審な掲示物を撤去したり、質問に対する回答、付け替えに使っていた工数修正端末も隠していた。これら一連の問題を、「本社コーポレート部門は認識していなかった」と山西社長は説明する。

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