「自分だけ得したい人たち」から身を守る技術 不機嫌な彼らに振り回されてはいけない

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冷たい物言いが多い彼らの下で働くのはかなりのストレスですが、要求水準の高い彼らの要求にすべて応えられる人材など、そういるものではありません。グサッとくることを言われたとしても、「ほかの人も言われているはず」と思えば、気持ちも楽になります。キツすぎる言葉は、気に掛けないようにしましょう。

相手のペースに振り回されないように

タイプ④ 誘いを断られるとむくれる人

D課長は、大の「飲みニケーション」好き。嫌な人柄ではないのですが、酔うと「オレの若い頃は……」と自慢話が始まるので、若手からは煙たがられています。

何かにつけて「これから一杯どう?」と誘うので、夕方にD課長に話しかけるのは、若手の間ではタブー。誘われたときにうまく断れればいいのですが、「これから資格の勉強なんです」と言うと、「そんな役に立つかどうかわからないものより、俺の話のほうがためになるんだけどな」と、D課長の顔は笑っていますが機嫌は明らかに悪くなっています。

D課長のように誘いを断られるとむくれる人は、相手の感情や都合はおかまいなし。とにかく自分が気持ちよくなりたいタイプです。

仕事の成果を横取りすることはあまりないものの、誘いを断ると「俺の酒が飲めないのか!」などと恫喝するような口調で自分の要求を通そうとすることがあります。そうなると、仕事を効率的に片づけて工面したプライベートの時間を奪われかねないので、少々やっかいです。

とはいえ、職場でプライベートなつきあいを求めてくるタイプの人には、「誰かに自分のことをしゃべりたい」という自己開示を求めている側面があり、そうした欲求を満たしたがっているだけのことも多いものです。

欲求が満たされれば、気が済むことも多く、夜ではなくても、日中たまにコーヒーでも飲みながらおしゃべりにつき合うだけでも、彼らの孤独と不機嫌対策に役立ちます。

彼らに対しては、誘われたら「必ずつき合う」か「すべて断る」といった二分法ではなく、「半分ぐらいつき合えばいいんじゃないか」という気持ちで臨みましょう。

「誘いを断らない/断る」を、「自分のことが好き/嫌い」でとらえている向きがあるため、彼らの誘いは精神的に断りづらいのですが、相手のペースに振り回されて、自分の生活に支障が出るようなことがないようにすることが肝要です。

タイプ⑤ 自分の欠点を武器に居直る人

入社して3カ月経つEさんですが、何かにつけ、「教えてもらっていないから、うまくできないんです」「これって、若い女性の仕事なんでしょうか」と、業務や作業の文句を、かなりはっきり言うようになってきました。

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