会食中この「瞬間」にトイレに立ってはダメ! 無神経な人には「他人事感」が漂っています

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もしかしたら社内にはその取引先にかかわっているメンバーが他にもいるかもしれません。上司には「他の担当者を連れてくればよかった」と思われてしまう可能性もあります。そうなったら本当に致命的です。

こういう食事会でメインの担当者以外の人は「自分はサブだから」と一歩も二歩も引いてしまって「他人事」になってしまう人がいるものです。そうなると会食の間も緊張感なく過ごしてしまい、話もぼんやり聞いてしまいます。そうなると、こちらが苦労して仕事の話に持って行っても部下には伝わりません。上司としたら、一緒に行ったメンバーは「出来れば自分と同じテンションでいてほしい」と思うものです。

席を立っていいのはデザートタイム

まるで気持ちが通じていない部下の態度を見たら、これは「たかがトイレ」では済まなくなるのです。トイレに行くことよりもその緊張感のなさや、「他人事感」というものを一瞬で見抜いてしまいます。トイレから出てきたら、なんとなく上司が不機嫌だった、ということありませんか? それは「食事中にトイレに立つな!」ということではないのです。

それではトイレに立つタイミングはいつなのでしょうか?

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それはデザートタイムです。食事も終わってデザートタイムは、かなりエンディングに近いタイミングです。デザートが出たくらいにそっと席を立ちましょう。そのときの話の様子を見ながらですが、食事中としてはベストなタイミングなのです。そしてトイレに立ったときに、そっと支払いを済ませておくのがスマートです。手早く済ませるためには、トイレに立ったときに支払いをして、領収書はトイレから出てきた時に受け取るようにしましょう。

レストランによっては「席で支払い」というところも多いのですが、接待の場合は出来れば支払う場面は相手には見せたくないものです。離れたところで支払って、相手には「あれ、いつ支払ったの?」と思わせるくらいがちょうどよいのです。たかがトイレですが、行くタイミングを外すと取引先からはがっかりされてしまい、上司からも信用を失います。

せっかくの会食、マイナスにはしたくないですよね。

平原 由紀子 WITH YU代表取締役

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ひらはら ゆきこ

関西学院大学卒業後、一般事務としてOLを経験。その後、老舗広告代理店に16年間勤務した後、2003年、業界最大手の電通と共同出資し、国内外有名ブランドをクライアントとした 広告代理店「株式会社ザ・ゴール」を設立。クライアントとコミュニケーションパートナーとして強固な信頼関係を築き、業界を代表する会社へと導く。2013年、創立10周年を機に退職。現在は、「株式会社WITH YU」を設立し、 ファッション業界を主とした企業のコンサルティングとアドバイスを行う。「手みやげコンシェルジュ」としても活動。著書に『できる人の会食術 仕事ごはん 部下ごはん』(CCC メディアハウス)。

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