駅弁がコンビニ弁当より高いこれだけの理由 1日20個限定の希少弁当、予約で熱々を提供も
――この本を書こうと思ったきっかけは?
地方に行くと駅前はどこも「シャッター通り」になっていて活気がない。私は交通問題を専門にしているが、交通問題だけ考えていてはだめで、地域を元気にするにはどうすればいいかということを考えている。最近は「地産地消」が叫ばれているので、それだったら駅弁だと。駅で駅弁が売れるようになれば、駅に人が集まってくる。そういう形で駅弁について取り組んでみたわけです。
900円以上の弁当が過半数
――駅弁とコンビニ弁当の比較が斬新です。
みんな「駅弁は高い」と言いますよね。でもコンビニ弁当はどこでも同じものが売られていて個性がない。逆に駅弁の食材は地元の名産品だし、容器も個性的で。コンビニ弁当より値段が高くても差別化できている。
駅弁の成功例のひとつである崎陽軒の「シウマイ弁当」は駅売り以外にも百貨店や横浜スタジアムでも売ったりしている。そういう戦略が大事だし、ほかでも応用が効くはずです。
――そもそも駅弁がコンビニ弁当よりも高いのはなぜでしょう?
日本鉄道構内営業中央会のHP「駅弁のホームページ」に掲載されている駅弁659種の価格を見てみると、1001~1200円のものが191種で全体の約29%、901~1000円までのもの175種を含めると、全体の約56%になり、全体の半数を超えてしまいます。これでは500円前後で買えるコンビニ弁当と比べたら、高いという印象を受けるのは仕方がない。
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