シャープ「存続」の切り札・“世界の亀山”が危ない

アイパッドの不手際 大きく尾を引く

シャープ「存続」の切り札・世界の亀山が危ない

亀山第2──。経営危機に揺れるシャープにとって、数少ない「成長ドライバー」と奥田隆司社長も自負する、中小型液晶パネル工場だ。

高精細と低消費電力に優れた「IGZO(酸化物半導体)液晶」の生産工場でもある。米アップルが今年3月に発売したタブレット端末「新アイパッド」にも採用された。

その亀山第2の稼働率が、坂を転げるように落ちている。新アイパッドが7月下旬から生産調整に突入したのだ。「8月のある時点から亀山第2のアイパッド用パネルの生産は止まっている。このままなら9月はゼロという可能性もある」(観測筋)。

幸い、亀山第2は任天堂のゲーム機「ニンテンドー3DSLL」用パネルも生産しており、こちらは年末商戦に向け増産基調にある。そのため、どうにか稼働率3割程度を維持しているもようだ。

アップルは製品ごとに複数のサプライヤーを確保する。仮に1社のラインで事故が起きても、残りのサプライヤーに補完させる。サプライヤー同士を競わせる狙いもある。新アイパッドは、シャープのほか韓国LG電子とサムスン電子が受注した。

シャープは過去、アイフォーンやアイポッドなどアップル製品向けパネルの生産を得意とし、2010年は約3400万枚、11年は約4000万枚を納入。量産効果を満喫してきた(表)。この流れで、新アイパッドについても、月200万枚の生産能力を用意して臨んだ。

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