「JR・東武直通特急」協調路線10年目の課題 東武線内でのSL運行など話題豊富だが・・・
JR東日本と東武鉄道が相互乗り入れにより、新宿と東武日光・鬼怒川温泉を直通する特急列車の運転を開始してから、今年3月でちょうど10周年。いまでは東武の特急車両「スペーシア」が都心のJR線を走る姿もすっかり風景に馴染んだ。
かつては熾烈な競争を繰り広げたライバル同士が手を組み、「競争から協調へ」の転換が注目を集めた直通特急。新宿や池袋などの都心部と、日光・鬼怒川を直結する特急列車は、首都圏有数の観光地である日光の観光にどのような効果をもたらしたのだろうか。
東武が新宿へ、JRが東武日光へ
JRと東武の直通特急は、JR東北本線(宇都宮線)と東武日光線が隣接している栗橋駅(埼玉県久喜市)の構内にある連絡線を経由し、新宿と東武日光・鬼怒川温泉を結ぶ。
新宿~東武日光間にはJR車両による「日光号」が1日1往復、新宿~鬼怒川温泉間にはJR車両による「きぬがわ号」と東武の車両による「スペーシアきぬがわ号」が1日計3往復走り、いずれも所要時間は約2時間だ。
車両はJRがかつて「成田エクスプレス」として使っていた車両を改造した253系、東武が看板車両の特急「スペーシア」100系を使用。2015年7月からは、日光東照宮をイメージしたという金色の車体に黒と朱色のラインを入れた「日光詣スペーシア」も走っている。
運転開始から10周年となる今年3月18日には記念のイベントが行われ、新宿駅ではJR新宿駅長と東武の日光駅長が、東武の特急車両「日光詣スペーシア」の前で握手。車内では日光観光大使を務める書道家の涼風花さんが乗客に記念品を配ったほか、終点の鬼怒川温泉駅では書道のパフォーマンスも行われた。
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