毎年約3000人が死亡する「口腔ガン」の恐怖

初期は自覚症状がなく死亡率が高い

虫歯じゃなくても定期検診が欠かせません(写真:bee / PIXTA)

ガン(癌)は日本人にとって身近で怖い病気です。2人に1人がかかり、3人に1人がガンで亡くなっているという実態があり、誰しもガンにはなりたくないと考えています。仮にかかってしまったとしても、何とか早期に発見してしっかり治したいと願うでしょう。

ガンは全身のさまざまな部位にできます。日本人に多いのは胃、大腸、肺、前立腺、乳房などで、これらの部位はさまざまな診断機器を使った検査が発達してきているため、早期発見率も上がってきています。一方で、直接目に見える場所なのに早期発見がなかなか進まないガンがあります。

それは「口腔ガン」です。筆者は歯科医師としての知見や経験を基に、歯や口周りの情報を「ムシバラボ」というサイトで発信していますが、その中でも強く訴えていることのひとつが、口腔ガンという病気の恐ろしさです。一口に口腔ガンといっても、舌(ぜつ)ガンや歯肉ガン、口底ガンなど、さまざまあるのですが、今回はそれらをまとめて口腔ガンとして、ポイントをお伝えしましょう。

口腔ガンの何が恐ろしいのか

口腔ガンは、口の中の粘膜にできるガンで種類としては一般的なガンが多いのです。日本では毎年約7000人が口腔ガンになっていて、そのうち約3000人が亡くなっています。しかも、この数字は増え続けていると言われています。この数字だけ見ると約半数近くの人が亡くなり、かなり致死率の高い恐ろしいガンに思えます。

しかし、口腔ガンは早期発見すれば後遺症もほとんど残ることなく、ガンの治療経過をみる指標となる「5年生存率」も約90%とかなり治癒しやすいガンだということがわかっています。重要なポイントは、とにかく早期に発見することです。

もしかすると、口にガンができるということすら知らなかった人もいるかもしれません。体に不調を感じればすぐにでも病院にいきますが、口の問題となると生活に支障が出るぐらいにならないとなかなか歯医者には行かないものです。虫歯にしても、痛みを感じて初めて歯医者に行くという人は多いでしょう。

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