最高益のラオックス、心配は"爆買い"の変調

絶好調決算から一転、今年は減益予想のなぜ

訪日中国人客増加がラオックスの好調な業績に貢献している(撮影:梅谷秀司)

「爆買いはダメというのは、我々は感じていない。それ自体正確な情報ではない」――。中国経済の減速で、観光客の消費低迷が心配されたが、ラオックスの羅怡文(ら・いぶん)社長はまだまだ成長の余地があると自信を見せた。

総合免税店のラオックスは、2月12日に2015年12月期の本決算を発表。売上高は926億円(前期比1.8倍)、営業利益は85億円(同4.9倍)と大幅な増収増益で着地。純利益は80億円(同6.5倍)と1996年度以来、約20年ぶりとなる過去最高益を更新した。

"爆買い"を追い風に業績は過去最高益を更新

追い風となっているのが訪日観光客の増加だ。ラオックスが主要顧客としている中国人の訪日客数は、日本政府観光局によれば2015年は499万人で、2014年240万人から倍増した。1人当たりの買い物代金は中国人が約16万円で最も高い。ラオックスでの買い物も増えたことで、必然的に売り上げが伸びた。

ラオックスも中国人の誘客を強化している。2015年は16店を開店。日光東照宮(栃木県)や小樽運河(北海道)など人気のある観光地に小型店を開店した。商品もメーカーと協力し、中国人好みの金色の男性用シェーバーなどの商品を手厚く展開。仕入れ増による商品調達コストの改善も利益拡大に貢献した。

絶好調のように見えるが、今2016年12月期の業績は、営業利益70億円(前期比18.4%減)と減益の見通しとなっている。その理由を羅社長は、「円高が急に進み、中国や世界経済の不透明感が増すなか、より慎重な姿勢で、必ず達成できる数字を発表した」と説明している。

今年の客数が読みきれないため、中期経営計画の数字を機械的にスライドさせたようだ。「上方修正も考えており、今の数字に満足はしていない」(羅社長)といい、暫定的に置いた数字ということを強調した。

次ページ気になる"爆買い"の変調
関連記事
Topic Board トピックボード
人気連載
Trend Library トレンドライブラリー
  • Facebook-

『週刊東洋経済』月額プラン新登場。今なら、1カ月無料。

Access Ranking
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!

※過去48時間以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※過去1ヵ月以内の記事が対象

※週間いいね数のランキングです。

トレンドウォッチ
イレブンカット 「時短美容室」の秘密

関東と関西を中心に183店舗を展開する美容室「11cut(イレブンカット)」。11分で1500円の手軽さが最大の売り。鮮魚店出身の社長が率いる美容業界の新星は独自手法で急成長中だ。

  • 新刊
  • ランキング