野村克也氏「今の40代監督はだから危ない」 外野手出身、二軍監督未経験では心許ない
外野手出身者に名監督はいない
「本当に大丈夫か、プロ野球? って、今の監督の顔ぶれを見ているとそう思えて仕方がないよ」
開口一番、野村氏はそう答えた。楽天の監督を退任してから7年が過ぎ、当時と監督の顔ぶれが大きく変わり、今年も巨人、阪神、DeNA、オリックス、楽天の5球団の監督が変わった。とくにセ・リーグの監督は全員が40代と若さが目立つが、監督としての威厳、風格は微塵も感じられないと見ている。
「中日の谷繁元信監督以外、全員が外野手出身でしょう。過去のプロ野球の歴史をひも解いても、外野手出身の監督で日本一になったのは、若松勉(2001年のヤクルト)と秋山幸二(11年と13年のソフトバンク)くらいしかいない。
外野手というのは、自分の打撃のことを守備位置についてもあれこれ考えているし、天性の才能だけで野球をやっているタイプが多い。そのせいか、戦術や戦略に対して関心がないうえに、指揮官には向かない人間がほとんどなのです。日頃から考える習慣が身についていないこともあり、『ここは思い切って攻めていけ』『とにかく守り切れ』と精神論を前面に出しがちで、大味な野球になってしまうために、まったく面白みがない」
ではどうして、若松や秋山は日本一となれたのか。
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