戦前にも練られていた「蒲蒲線」構想の全貌

モノレールで蒲田と羽田を結ぼうとしていた

ドイツ・ヴッパータールのモノレールで、開業時に走った車両。もしかしたら、こんなモノレールが2つの蒲田駅を結び、羽田空港までをつないでいたかもしれない(写真:enomoto/PIXTA)

ここ数年、「蒲蒲線って、いつ頃できるのですか?」「蒲蒲線はどこを通るのですか?」などと質問されることが増えた。質問者の多くは、蒲蒲線が計画されている地域とは縁の無い人だが、「カマカマ」という特異な発音に何か引かれるものがあるらしい。

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高架駅に生まれ変わった京急蒲田駅(左奥)と交差する呑川。戦前には「蒲蒲線」ならぬ「蒲蒲モノレール」が呑川に沿うルートで計画されていた

蒲蒲線は、羽田空港を擁する東京都大田区を東西に横断する鉄道構想だ。約800m離れている東急・JR蒲田駅と京急蒲田駅をつなぐとともに、東急多摩川線と京急空港線の連絡を図り、東急線方面から羽田空港へのアクセス改善を図る。最近は「新空港線」とも呼ばれている。

構想が浮上したのは1987年頃。2000年1月27日には、運輸大臣の諮問機関・運輸政策審議会がまとめた東京圏の鉄道整備基本計画(運政審18号答申)において、蒲田~京急蒲田~大鳥居間が「目標年次(2015年)までに整備着手することが適当である路線」と位置づけられた。

戦前の蒲蒲線はモノレールだった

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結局、2015年までに着手することはできなかったが、大田区は蒲蒲線の実現に向け、引き続き活発な運動を展開している。運政審18号答申に代わる新しい答申が、まもなく国土交通大臣の諮問機関・交通政策審議会(交政審)から出されるためだ。この新答申に蒲蒲線が盛り込まれるかどうかが、目下の焦点の一つになっている。

しかし、蒲田~京急蒲田~羽田空港間を結ぶ鉄道が考えられたのは、蒲蒲線が初めてではない。戦前にも「羽田航空電鉄」と呼ばれる鉄道、というよりモノレールが計画されたことがある。

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