「ロボホン」が狙う「好き」を貫いて売る仕掛け

ヒットの達人は市場に合わせない

今年前半に発売が予定されているモバイル型ロボット電話「RoBoHoN(ロボホン)」

今話題の「ロボホン」とは?

黒い大きな目を光らせた人型の小さなロボット。シャープが開発したスマートフォンの機能を備えたモバイル型ロボット電話「RoBoHoN(ロボホン)」が、今年前半に予定されている発売前から話題になっている。音声通話やメールはもちろん、頭部に小型プロジェクターとカメラを搭載しており、撮影した写真や映像、地図などを壁や机に投影することもできるユニークな製品だ。

ロボホンをはじめ、この時期、今年の「ヒット商品予測」なるものがいろんなメディアで発表されている。一方で、今年の販売戦略に頭を悩ませるマーケティング担当者も多いのではないだろうか。ほとんどの商品は丁寧に消費者に寄り添って、アンケート調査結果とグループインタビューを繰り返し、当てにいってズレている。アンケート調査をもとに、消費者の御用聞きのように自社の商品を合わせにいっても、シビアなことに店頭では買ってくれないのだ。市場に「合わせよう」としすぎてしまって、ズレてしまうか、どれも似たような商品になってしまう。

筆者は「生活者の本音」と「企業の独自性」を重ねてコンセプトメイキングを行うコンサルティングファームを経営している。どんなに売れていた商品でも時間が経つにつれて、市場とズレが生まれる。このズレがなぜ起きているのか、どうすればもう一度重なるのかを整体のように調整する日々だ。

仕事柄、いろんな開発者に会う機会があるが、中でもひときわ市場との間合いがうまいと感じたのが、冒頭に紹介したロボホンを共同開発したロボットクリエイター高橋智隆だ。シャープは高橋が開発を手掛けたパーツ組み立て週刊誌「ロビ」(デアゴスティーニ・ジャパン刊行)の大ヒットを見て、2年半ほど前に声をかけたことから、ロボホンのプロジェクトがスタートした。

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