IT教育に懸ける、小さな公立小学校の挑戦

多摩市立愛和小学校はここまでやる!

タブレットを活用しながら授業をする、東京都多摩市立愛和小学校の生徒たち
いま、最先端のICTツールを用いた授業を行うとして一躍注目を浴びる公立小学校がある。東京都多摩市立愛和小学校だ。
愛和小は2014年4月1日、近隣の2つの小学校の統合計画のもと設立された全校生徒数182名の新校だ。小規模校のメリットを生かして、いち早くiPadを1人1台導入したり、昨年は卒業生8人に対し、未来の自分へ先生や同級生、そして自分からのメッセージも収録した卒業記念品を「iPad卒業証書」として授与した。
その取り組みには国も注目しており、文科省が2015年春にまとめた「プログラミング教育実践ガイド」には、いちばん最初のページに同校でのビジュアルプログラミング言語「VISCUIT(ビスケット)」を活用した小学校1年生の実践事例が掲載されている。
同校に取材に行った際、出迎えてくれたのは松田孝校長や教職員の方とともに、NPOや民間企業の方たちだった。彼らは、その日だけ特別にいたわけではなく、日頃から学校にいる存在だという。「新しい公立学校のモデルの在り方を提示したい」と唱える松田孝校長に話を聞いた。

なぜ「1人1台タブレット」が必要か?

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――現在、ICTを用いた教育が全国で活発になってきているようです。その中で、愛和小学校の特色は何だとお考えですか。

いくつかあります。ひとつは、全校生徒に対し、「1人1台タブレット利用」を2年間継続して実践していること。また、プログラミング学習を総合的な学習の時間に位置づけていること。それから、総務省が行う「先導的教育システム実証事業(通称:教材クラウド)」の検証協力校になっていること、また昨年からマルチデバイスに取り組んでいることが挙げられます。

――1人1台タブレットを配布しているのはなぜですか。

私が「1人1台タブレット配布」を開始したのは2013年10月。愛和小学校の前身である東愛宕小学校の校長をしていたときのことです。

当時は今よりもさらに生徒数が少なく89名で、ある民間企業からiPadを半年間100台借りられたため利用してみることにしました。結果、半年使ってみて非常によかったんです。一台を何人かで使い回しをする必要がなく、子どもたちがそれぞれ使いたい時に使える。そのため翌年も1人1台を実践したいと思い、企業や大学に話をしたところ協力してくれるところがあり、iPadを136台借りることができました。

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