FTを買った日経の「目指す方向」が見えてきた

高すぎる買い物と決めつけるのは、まだ早い

FTの週末版にはさまざまな特集が別刷りや冊子の形で挟みこまれている

昨年夏、日本経済新聞社が英ファイナンシャル・タイムズ(FT)を含むFTグループを英教育出版大手ピアソンから買収するというニュースが報道され、日本内外のメディア関係者の度肝を抜いた。 FTといえば、米ウオール・ストリートジャーナルと双璧をなす著名な経済紙。そんなFTをまさか日本の新聞社が買うとは――。これは全くの想定外の買収劇だった。

買収の手続きは昨年末に終了し、年明けには日経とFTの共同取材による記事が両紙の紙面を飾り始めている。日経新聞の電子版をみても、両紙の共同編集による特集が目立つ位置に配置されている。両社の提携の姿は、徐々に目に見える形で現れ始めたと言っていいだろう。

グローバル化のための「時間を買った」

そもそも、なぜ日経はFTグループを買収したのか。日経の経営陣は、大きな理由として、「デジタル化」、「グローバル化」という2つのキーワードを挙げた。

FTは購読者の3分の2が電子版の購読者で、読者の大半も英国外に住む。まさにデジタル化、グローバル化を具現した新聞といえる。

日経の岡田直敏社長は、昨年7月24日の買収合意についての記者会見で、FTを買収することで、「時間を買った」という表現をした。 国外で読者をいかに増やすのか、この課題は一朝一夕には達成できないことを実感しているからこその言葉であった。

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