「性的倒錯」、深すぎて繊細すぎる本当のこと

だれもが「愛の逸脱」を秘めている

性的倒錯のめくるめく世界とは?(写真:phb / PIXTA)

冒頭の一文から引き込まれる。「あなたは性的に逸脱している。まったくの倒錯者だ」ときたものだ。

そして息もつかせぬ間に「手始めに僕から行こう。」と、自身の性遍歴を語り始める。思春期の頃にネアンデルタール人の裸に興奮を覚えたこと、高校生の時に思いを寄せていた男子が捨てたコーラの空き缶に興奮したこと、初体験の相手が足フェチのゲイであったこと……。

著者が、前著『ヒトはなぜ神を信じるのか』のジェシー・べリングであることを知っている人でなくても、驚きのエピソードの数々だろう。『ヰタ・セクスアリス』のような告白の後は、無限の領域に広がる「性愛」の世界を限界まで見せてくれる。

「性倒錯者」の核心に迫ろうと試みた野心的な1冊

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今回紹介する『性倒錯者 だれもが秘める愛の逸脱』は人のセクシュアリティについていま開花しつつある新たな科学と、もっとも奇妙な形のセクシュアリティのケーススタディーを重ねあわせることによって、「性倒錯者」という存在の核心に迫ろうと試みた野心的な1冊である。

根底にあるのは、「性倒錯者」の行動を「自然か、不自然か」といった観点ではなく、「有害であるか、否か」という観点で見るべきだという強い思いだ。この観点から眺めていくことの意義を知らしめるかのように、本書では大多数の人がどれだけ想像力を膨らましても思いつかないような事例がゴロゴロ掲載されている。

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