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戦争秘話、日本は米本土を3回も砲撃していた アメリカのどこ?驚きの「被害総額」は?

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  • 山岸 良二 歴史家・昭和女子大学講師・東邦大学付属東邦中高等学校非常勤講師
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Q6.実際、「砲撃による被害」はどのくらいだったのですか?

アメリカ側は、この砲撃の詳細を記録し、「被害総額」まで試算しています。

アメリカ側の記録によると、この砲弾の多くが陸地まで届かず海中に落ちたようです。数発は製油所の施設やさらに内陸の牧場に着弾し、製油所のポンプ装置を破壊したようですが、「不発」だった砲弾も多く、思っていたほどの損害を与えられなかったのが実態のようです。

潜水艦「伊17」の乗員も、「石油タンクに命中しているのに火花しか見えない」と、この思わぬ事態に落胆します。ちなみに、アメリカ側の評価によるこの砲撃の被害総額は「500ドル」だったそうです。

砲撃した日本の潜水艦はその後、どうなった?

Q7.なぜもっと砲弾を撃ち込まなかったのですか?

17発というのが、「伊17」が一度に発射できる上限だったようです。予備の砲弾はまだありますが、それらは艦内の弾薬庫にあり、運び出す時間的余裕はなかったのでしょう。

Q8.砲撃後、潜水艦は日本へ帰還できたのですか?

「伊17」は砲撃を終えると、敵の注意を引きつけるため竹竿でつくった擬装潜望鏡を海面に投棄し、自らは潜航して海中に姿を消します。

さらに日本への帰途、3月1日にアメリカのタンカー、ウイリアム・H・バーク、翌2日に輸送船とみられる敵艦を撃沈し、3月30日に母港の横須賀に帰投しました。

Q9.潜水艦乗員の生活はどんなものでしたか?

その過酷さは想像を絶します。大型潜水艦とはいえ、ただでさえ狭い空間におよそ100名が起居を共にし、まともな空調設備もないため常に蒸し暑く、空気も淀み常に息苦しかったようです。

真水は何より貴重で、乗員1人が与えられるのは、「1日=洗面器たった1杯分」。それでも、彼らは上手に工夫し、洗面、洗濯、体も洗えたそうです。

Q10.「アメリカ本土への攻撃」は、この1回だけですか?

いいえ、違います。じつは、「伊17」や風船爆弾以外にも、日本軍はアメリカ本土を攻撃しています。

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【ほかにもあった!アメリカ本土攻撃】

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