深圳では今年3回目、マイアミでは今年4回目となる米中首脳会談の予定もある。9月にワシントンで行われた第2回会談は、公式行事の華々しさばかりが印象に残ったが、今回は中身のあるものになるかどうか。高関税やレアアースの輸出規制など、米中貿易戦争の休戦期間は年明け1月10日には終わるので、それまでには何らかの「ディール」が必要となるはずだ。
複数の不運・悪条件が重なるパーフェクト・ストームの懸念も
もうひとつ気になるのは、深圳でのAPEC首脳会議の直後の11月28日に、台湾の統一地方選挙が控えていることだ。習近平国家主席の立ち居振る舞いが、台湾ではどんな風に受け止められるのか。APECは参加資格が国家ではなく「エコノミー」なので、台湾も参加資格がある点に注意が必要だ。このことが選挙に影響するかどうか、あるいはその反応を中国側が「誤読」した場合にどうなるかなど、いろいろ気になるところである。
さらに、金融政策についても触れておこう。12月のFOMCは、ちょうどその2日後につなぎ予算の期限を控えている。仮にイラン再攻撃が行われて、石油価格が世界的に上昇してインフレ抑制が必要になった場合に、FRB(連邦準備制度理事会)は「政府閉鎖のリスクがあるタイミングで利上げができるのか?」という問題に苦しむおそれがある。いや、もちろん金融政策は政治から独立した変数であるべきだが、ケビン・ウォーシュ議長の舵取りは悩ましいことになることが予想されよう。
「パーフェクト・ストーム」という言葉がある。もとは1991年に起きた大嵐を描いたノンフィクション作品で、ジョージ・クルーニー主演の映画にもなった作品のタイトルだ。転じて、複数の不運や悪条件が重なって、破滅的な状況を招いてしまうことを指す。中間選挙後のアメリカは、政治や外交日程、地政学リスクに果ては金融政策までもが交錯し、まことに読みづらい展開となりそうだ。
投資家の読者諸兄が、11月に到来しそうな大嵐を無事に切り抜けられることを祈ってやまない(本編はここで終了です。この後は競馬好きの筆者が週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)。


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