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政治・経済・投資 #新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場

アメリカ中間選挙後の「内政・外交・経済」でいったい何が起きるのか、投資家は11月の「パーフェクト・ストーム」に警戒せよ

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接戦となっているアイオワ州の上院選挙で応援に入るトランプ大統領。中間選挙後のアメリカはどうなるのか(写真:ブルームバーグ)
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困ったことに、レイムダック議会の実働期間はそれほど長くない。11月末には感謝祭休暇が入るし、12月下旬にはクリスマス休暇がある。上下院ともに11月9日の週に開催されるとして、実質的な審議期間は極めて短い。加えて選挙を終えたばかりの議員たちは、開放感があったり、落選の恨みを抱えていたりの人生模様がある。意外な妥協が成立することもあれば、駆け込みやら先送りやらで、審議が大もめにもめることもある。

次なる注目点は、毎年、年末に成立する国防権限法(NDAA=National Defense Authorization Act)である。この法案には防衛予算のみならず、国防に関するさまざまな政策課題が盛り込まれる。ときには、「防犯カメラに中国製品を使ってはいけません」みたいな規制が入ったりするので、日本企業としても無関心ではいられないところである。

報告書で米軍の武器・弾薬不足は明らか、予算不成立なら日本の安全保障にも

今年はイラン戦争を抱えているので、国防権限法の成立は微妙なものになるだろう。トランプ大統領はイランへ3隻目の空母を派遣するなど、米中央軍に対して大規模作戦の準備をさせている。それでは中間選挙後にイラン再攻撃が始まるのか、と言えばそこは「ディール」を目指すための脅しかもしれない。他方、中間選挙があまりの大敗ということになれば、民主党は攻勢に出るだろうし、議会は当然、戦争を止めようとする。この場合、身内の共和党議員からどの程度の造反が出るかが見ものである。

議会側には大統領に対し、「イラン戦費の補正予算を認めない」という対抗手段がある。「予算を認める代わりに、戦争権限について大統領に説明責任を求める」「大統領の戦争遂行を議会が監督する」などと条件をつけることも考えられよう。

特に悩ましいのは、米軍の武器・弾薬が不足していることだ。9月14日、米国防総省(ペンタゴン)が対イラン作戦に関する初の包括報告書を公表している。ペンタゴンの「監察総監」(Office of Inspector General)という独立監査部門が、米軍の人的損害や装備の被害、米軍基地の損傷や全体のコストなどを詳しく伝えているのだ。

同報告書は、「米軍は、『戦略的在庫』の不足を招き、弾薬の再補給を担う『産業基盤のボトルネック』を露呈した」と指摘している。まことに由々しきことながら、米軍はパトリオットやトマホークなどの在庫が乏しくなっている。防衛産業に急いで増産を求めなければならないのだが、そこには「ボトルネック」があるというし、何より急いで予算を通さなければならないのだ。

これらの兵器はウクライナでも使われる。インド太平洋地域も以下同文だ。日本としても他人事ではない。イランとの衝突が長期化すればするほど、米軍の中国に対する抑止力が弱まることになる。ペンタゴンが要求する武器・弾薬予算の成否は、文字どおり日本の安全保障にも関わることであり、中間選挙後の内政からは目が離せない。 

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