車名はシンプルで、ある意味、大胆だ。従来のノーメンクラチャー(分類命名)とはまったく無縁。たとえば、ジャガーが1968年の初代「XJ」以来、長く使ってきた「X」の字はどこにもない。
XJの車名は、当初はエクスペリメンタル(実験車)に由来するとされていたが、エクセレントとかエクスキジットとかエクスペリエンスなどもイメージさせてきた。
これらの単語に含まれるポジティブな内容は、ラインナップの刷新を経由しても、おそらくタイプ01から失われていない。少なくとも、それが経営陣の考えだ。
ゼロはリセット、ワンは第1号
そもそもタイプ01という車名を選んだ理由はなんだろう。
「そこは、ぜひ尋ねてほしいところです」。ジャガー本社でのインタビューの席上で、グローバー氏は笑顔を見せた。
「(タイプ01の)タイプという単語は、ジャガーにおいてアイコニックなプロダクトにずっと採用されてきたものです。それとの関連性を感じてもらおうというのが意図です」
すぐ思いつくのは、61年の「Eタイプ」や63年の「Sタイプ」(これはアイコニックといえないかもしれないが)。
「01のゼロは、完全なリセット。このクルマが私たちにとって、新しいスタートなので」
さらに「ゼロエミッションのゼロでもあります」とつけ加えられた。
「ワンは、今回開発したBEV(バッテリー駆動EV)のアーキテクチャーを使った第1号という意味です」
長い航続距離を実現するため、大容量の駆動用バッテリーを搭載する一方で、電力消費量を抑え、かつ高い高速性能を維持できるよう、車体の空気抵抗値であるCD値を0.23と低く抑える。
従来の“グリル”でなく“パネル”で覆ったフロントや、ベネチアンブラインドのようなベイン(桟)で構成されたリアエンドなど、スピードを追求してデザインされたような外観ではない。
しかし、実際は空力を意識してデザインされているところに、「ジャガーやるなぁ」と思わせられる。
フロントマスクのベインやリアの格納式スポイラーなどは速度に応じて開閉するなど、電子制御技術もふんだんに使われているそうだ。


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