―――とはいえ、中学受験をしないと決めた途端に、「では、何をすればいいのか」と不安になる親御さんも多いのではないでしょうか。
相佐:そこが大事なところです。一つの強いレールから外れると、何もなくなるように感じるかもしれません。でも実際には、そこから選択肢が一気に広がります。その代表的なものの一つが英語です。
―――なぜ英語なのでしょうか。
相佐:一度きりの入試だけでなく、その後も長く使えるからです。高校・大学入試でも、英語資格を出願要件や得点換算、加点などに使う学校や大学があります。また、高校の指定校推薦枠でも英検が求められる場合があります。他にも、総合型選抜では逆に英検がないと受験できないという大学の進学方式もあります。
加えて、最初の「中学受験を辞めて英語をやるご家庭」の話と矛盾することを言うのですが、そもそも中学入試を見ても、英語を生かせる入口は広がっているんです。ONETESの調査では、帰国生入試を除く一般入試で「英語(選択)入試」を実施する首都圏の私立・国立中学校は、2014年の15校から2026年には140校になりました。英語そのものを試験科目にする学校だけでなく、英検の級を出願資格やみなし得点、加点に使う学校もあります。
つまり、4教科で競う方法だけでなく、英語という強みを生かして中学受験に挑む道もあるということです。
英語学習と中学受験の両立
―――なるほど。そういう場合は、中学受験そのものを完全に諦めるとは限らないわけですね。
相佐:そうです。英語を軸に中学受験の組み立てを変える家庭もあれば、中学受験からいったん離れ、その先の高校・大学受験を見据える家庭もあります。
英語は一つの関門を突破したら役目を終える道具ではありません。進学後も、留学でも、将来の仕事でも、選べる道を増やしてくれる力です。


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