―――大学受験を考えると、中学受験にはもちろん利点があります。中高一貫校で先取りして学べることは大きい。一方で、子どもによっては、小学生の時期に英語の土台をつくるほうが、長い目で見て合っている場合もありそうですね。
相佐:おっしゃる通りです。小学生のうちに英語の土台ができれば、中学以降はほかの教科に時間を回しやすくなる、という考え方もできます。どちらが一律に正しいという話ではありません。その子の関心や得意分野、学ぶペースに合うほうを選ぶことが大切です。
ただし、「英語入試なら楽に受かる」という意味ではありません。実際の入試方式は、英語単独、国語・算数との組み合わせ、英語資格の得点換算など学校ごとに大きく異なります。英語を強みにすることと、入試そのものが簡単になることは別です。志望校の最新の募集要項を確認し、国語や算数の基礎もおろそかにしないことが前提になります。
英検の勉強でほかの教科にも“良い影響”が
―――保護者が気にするのは、「英語ばかり勉強して、ほかの教科は大丈夫なのか」という点だと思います。
相佐:現場にいて強く感じるのは、取り組み方次第では、英検の学習が英語以外の教科にもよい影響を与えるということです。
英検2級や準1級の長文では、環境問題やテクノロジー、雇用、社会制度などが扱われます。単語や文法を知っているだけでは十分に読み解けません。「なぜそれが起きるのか」「賛成と反対には、それぞれどんな根拠があるのか」と、文章の論理をつかむ必要があります。
―――テーマ自体が、社会や理科の学習にもつながっていますね。
相佐:そうなんです。英語で温室効果の仕組みを読んだ子が、理科の授業で「これ、英検で読んだ」と反応する。そんな場面は珍しくありません。
また、論点をつかみ、理由と具体例を整理する力は、中学受験の社会・理科の記述問題や、国語の説明文を読む力とも重なります。英語を学びながら、世界についての知識や、筋道を立てて考える力も育てられるんです。


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