弁護士になって15年。舛田さんは、学歴によるレッテル貼りを、刑事弁護の現場で目にする「先入観」と重ねて考えている。
「レッテルというか、先入観なんですよね、学歴というのは。『こんな偏差値の低い大学だからだろう』とか、逆に『東大、京大だから頭でっかちだろう』とか。前科前歴で言えば、『こんな前科があるんだから、粗暴だろう』とか」
当番弁護や国選弁護では、限られた情報しかない状態で、初めて接見室で本人と顔を合わせることも多い。ある程度の「見立て」を持ってしまうこと自体は避けがたい。
しかし、実際に会ってみると、その見立てはよく外れるという。
逮捕時のニュース映像を見て「ふてぶてしいな」と感じていた人が、接見してみると「気の弱そうなおじさんだな」と印象が変わることもある。
「先入観や偏見を持って決め打ちして思考停止すると、得られるものもなく、誤解も生まれやすい。最終的には、虚心坦懐に目の前の人をちゃんと見ることが大事なのかなと思います」
「やりたいことがやれていればいい」
最後に、大学選びを控える受験生へのメッセージを聞いた。
「その大学に入りたくて入ったのなら、偏差値が高かろうが低かろうが関係ない話じゃないですか。そして、大学でも、仕事でも、やりたいことがやれていればいいわけです。自分がどうあるか、それだけのこと」
福島大学を卒業したことが「枷(かせ)になると思ったことはない」という。大学時代にバンドを組んだ友人とは、今も連絡を取り合っている。
「卑下していることはまったくないし、恥ずかしいとも思っていないので、事務所のプロフィールにもこうして書いています」

