だが、「ミルク味のチョコレート」を作るだけでは、新ブランドを立ち上げる意味がない。目指したのは、「これまでにないほど濃いミルク感」。そして開発陣は、少々やりすぎとも思える方法に踏み切ることになる。
それが、冒頭でも触れたミルク風味の"大量投入"だ。通常の約3倍。これは一般的なミルク系菓子では、考えられないことだ。
ミルクの原料を入れすぎて、切るとボロボロ崩れる…
約1年、40回以上の試作を重ね、ようやくたどり着いた「濃いミルク感」。ところが、ここで思わぬ問題が起きる。おいしくしすぎた結果、工場でうまく作れない──!?
原因は、大量に入れたミルクの原料だった。チョコレートの結合が弱くなり、冷やしても固まりにくい。「ブラックサンダー」などのチョコバーは、長く成形したものを機械でカットして商品サイズにするが、「ミルクマニア」は切るとボロボロと崩れてしまった。
しかし、せっかくたどり着いた味は変えたくない。そこで油脂の配合やチョコレートとビスケットの比率などを調整。「濃いミルク感」を残したまま、量産できる状態を探っていった。
味だけではない。濃厚でありながら「もう一個食べたい」と思える軽さをどう残すか。開発当初はパフを入れていたが、最終的には自社製クッキーのクランチに変更。「さくっ&ほろっ」とした食感にたどり着いた。
こうして完成したのが「ミルクマニア」だ。


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