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日本でも深まる「リベラル不信」の正体  「過激なリベラリズム」が招いたアメリカを蝕む「冷たい内戦」

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アメリカ合衆国連邦議会議事堂
「果てしなき自由と進歩の追求」がもたらしたものは何だったのか?(写真:makoto.h/PIXTA)

INDEX

アメリカの政治的分断は、従来の「左右対立」から、「リベラル・エリート」と「庶民・大衆」が激突する「冷たい内戦」へと変貌を遂げている。左右双方のリベラリズムが行き詰まるなか、社会の安定や家族・地域共同体を再生させる「共通善保守主義」とは何か。新刊『リベラリズムからの体制転換――ポストリベラルと共通善保守主義』から一部抜粋。同書著者で、米ノートルダム大学教授のパトリック・J・デニーン氏がその全貌を解き明かす。

リベラリズムがもたらした「社会基盤の崩壊」

連日のように新聞の1面を賑わせ、政治的対立勢力が力づくで相手を抑え込もうとする不穏な情勢が続いている。

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現在、アメリカをはじめとする西洋先進諸国では、単なる政党間の意見対立を超えて、社会の存続そのものを揺るがす「冷たい内戦(Cold Civil War)」が急速に深刻化しており、それが時に「熱い内戦」へと発展しかねないほどの激しさを見せている。

冷戦終結後の世界では、束の間の「パックス・アメリカーナ(アメリカによる平和)」が訪れたとされる。その間、西洋の政治空間では、リベラル左派とリベラル右派という「見慣れた政治的分断」が続いてきた。しかし、表向きの論争や選挙での政権交代の裏で、双方の陣営は深く結託していたと言える。

リベラル右派は経済的な自由放任や規制緩和(新自由主義)を進め、リベラル左派は社会・文化的な伝統や規範からの解放(新リバタリアニズム)を加速させてきた。結果として、左右の双方が交互に政権を握りながら、共通して個人の選択や自由を絶対化する「進歩主義的計画」を社会の隅々まで押し広げていったのである。

だが、この「果てしなき自由と進歩の追求」がもたらしたものは何だったのか。それは、一般庶民が日常の暮らしを営む上で不可欠であった家族、地域社会、宗教的共同体といった伝統的な「防護柵」の破壊にほかならなかった。

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