コンゴでエボラ病が最も猛威を振るっている、北東部イトゥリ州。その州都ブニアに園田が志願して着任したのは、7月初旬のことだ。海外派遣は10回目で、「これまで蓄積したスキルを役立てたいと強く思った」という。
園田は今回、治療センターでのヘルスプロモーションを統括し、12人のコンゴ人スタッフとともに業務に当たった。感染抑止の切り札となるのは、住民が信頼を寄せる地域のリーダーたちだ。コンゴでは、宗教やコミュニティ、女性・若者グループなどのリーダーが大きな影響力を持っている。
そこで、まずリーダーらにエボラ病について理解してもらい、彼らからそれぞれのネットワークに広くメッセージを伝えてもらう方法を取った。
効果があったのは、リーダーたちを招いて行った治療センターの「見学会」だ。医師や看護師によるケアなど、センターで何が行われているかを彼らの目で見てもらい、エボラ感染から回復した医師にも体験を語ってもらった。
見学を終えたリーダーたちは、口々にこう話したという。「以前は治療センターに行ったら死ぬしかないと思っていた。これからは、地元で症状がある人がいたら連れてくる」。
「エボラは存在しない」と言う住民も
園田の着任前には「エボラなど存在しない。支援団体はビジネスのために来ているのだ」といった疑いを口にする住民もいたようだ。
イギリス・BBCなどによると、イトゥリ州では5月下旬、エボラ患者を治療する複数の病院が放火されたり襲撃されたりした。感染が集中する東部は反政府組織と政府軍の衝突などが長年続いた地域でもあり、暴力的反発の背景には、外部からの訪問者や公的機関に対する疑いの目があると報じられている。


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