今回の流行は「ブンディブギョ・ウイルス」によるもので、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は5月17日、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」と宣言した。
致死率はエボラ病のほかのウイルスより低いものの、それでも25~50%に達する。9月13日時点の致死率は48.4%だ。承認されたワクチンや治療法はまだなく、症状を抑える対症療法しか選択肢はない。流行阻止に必須である患者の接触者追跡や早期発見、隔離などの活動も遅れがちだ。
MSFは2800人以上のスタッフを投入し、コンゴ国内で9つの治療センターを運営、受け入れ患者数は9月15日時点で3100人に及んでいる。
治療・感染抑止のカギは「信頼」
「早期の診断、治療開始が救命の可能性を大きく高めるだけでなく、家族や地域で感染が広がるリスクを減らす」(アルバート・スターンMSF緊急対応コーディネーター)のだが、対応が十分でない現状がある。
感染拡大を防ぐためには、住民らにエボラという病気を理解してもらい、体液に触れて起きる感染を避ける行動を取ってもらう必要がある。患者の接触者を特定し、必要に応じて隔離・治療を受けてもらうにも、住民の協力は欠かせない。
「地域の人たちと信頼関係を築くことが非常に重要。信じてもらえなければ、命を守る適切な対応ができません」と園田は言う。「エボラ対応は地域社会と共に行わねばならない」と、MSFインターナショナル会長のジャビド・アブデルモネイム医師が強調するゆえんだ。ここに、ヘルスプロモーションの役割がある。


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