本書には、投資の神様ウォーレン・バフェットの「いちばんの投資は、自分自身への投資」という言葉も出てきます。何かが特別に上手な人になれば、人はその力にお金を払ってくれる。だから自分に投資しなさい、と。身につけた力は誰にも奪えません。そういう子に育てることが、結局は親の最大の仕事なのだと思います。
目指すのは、「自立」ではなく「自活」できる子
お母さん方に「子育ての最終目標は何ですか」と聞くと、たいてい「自立」と答えます。「では自立とは何ですか」と重ねて聞くと、幼稚園のお母さんは「靴下を自分で履くこと」、小学校のお母さんは「時間割をそろえてランドセルに宿題を入れること」と。
でも、そんなことは正直どうでもいいと思っています。だって、靴下はいつか誰でも履けるようになりますし、親から離れるという意味での自立なんて、放っておいてもします。子どもは親から離れたくなるものですから。
私が本当に重視しているのは、自立ではなく「自活」です。自分の手で稼いで、食べていけるかどうか。
本書の著者も、自身の娘に向けて「なにより大切なのは自分の人生の主導権を握ること、人生の決定権を自分が持つこと」というメッセージを贈っています。私が大切にしてきた「自活」も、結局は同じことだと思います。
教育費は、子どもがいつか自分の足で立って稼いでいくための投資です。だから、かける時にかける。惜しまない。そして、かけたもの(サンクコスト)には執着しない。18年という期限のあるプロジェクトで親にできるのは、そのくらいのことなのかもしれません。
(構成:大芦実穂)


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