実際、桜井さんは『ウルトラヒーローズEXPO』や令和ウルトラマン『ウルトラマンテオ』などのステージイベントにも出演し、現在のウルトラマンファンの間でも知られる存在だ。この日の出版イベントには、過去のステージイベントでファンになったという20代女性など若い世代の姿もあった。
往年のファンをがっちりと掴みつつ、令和ウルトラマン世代を創世記の元祖ウルトラシリーズとつなぐパイプ役になっている。ファン層のメインは昭和世代の60代以上の年配層だが、そこだけに縛られない広がりがあることを実感した。
「ブラウン管のなかの初恋の人」という意識が続いている
この日のトークイベント後のサイン会で桜井さんは、ファン1人ひとりに自ら声をかけて会話を交わし、握手をしていた。
ファンそれぞれが短い時間のなかで、作品への思いや好きなシーン、過去のイベントの感想などを一生懸命に話し、桜井さんは彼らのひと言ひと言に笑顔で言葉を返す。そこには、演者であり、裏方である桜井さんと、彼女のすべてを愛し、応援するファンとの固い絆があった。
青山さんは「知り合いのファンは、“ブラウン管のなかの初恋の人”が桜井浩子さんだと言っていました。子どもの頃に憧れたお姉さんという人もいるかもしれません。桜井さんが二刀流の活動を続けることで、その関係性がずっと続いているのではないでしょうか」と語る。
トークイベント中の桜井さんは、その語り口もビジュアルも80歳という年齢をまったく感じさせないエネルギーあふれる現役の姿をファンに披露していた。
桜井さんのトークから当時の記憶がよみがえり、胸を熱くしたファンは多いだろう。そして、いくつになってもウルトラシリーズを背負って精力的に活動を続ける姿からは、生きる勇気と希望のようなものを受け取ったに違いない。
かつてのスター女優は、現在もファンの心を引きつけてやまない。当時の輝きは、年齢と経験を重ねてその色合いがより深くなり、より大きな魅力になって、往年の昭和世代だけでなく、昨今の若い世代にも響いている。その根底にあるのは、彼女の人間性であり、生き様だ。
この先も、ウルトラシリーズのコーディネーターとしての活動とともに、次の書籍の執筆への期待も高まっている。活動を続ける限り、より多くの人を惹きつけ、ファンの心を豊かにしていくだろう。そんな桜井さんのこれからの活動が楽しみだ。


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