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《りくりゅう婚約》祝福から一転、「嘘つき」の声拡散? 手のひら返ししたネット世論への違和感…「選択的注意」という盲点

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りくりゅう 婚約
幸せいっぱいの写真とともに、公式SNSで婚約を発表した「りくりゅう」の2人(画像:木原龍一公式X @ryuichi_kiharaより)
  • 宮本 文幸 「見た目」戦略研究家/桜美林大学ビジネスマネジメント学群教授
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ある対象へのよい印象は、その対象の他の側面の評価にまで無意識に波及する。心理学でいう「ハロー効果」だ(※6)。金メダリストという実績、長年にわたって積み重ねられてきた信頼が、依然として強い防護膜として機能している。

ただし、この防護膜がXよりもヤフコメで目立って働いているのは、プラットフォーム側の理由もある。ヤフコメは「おすすめ順」で表示される仕組み上、理由づけのある長文コメントが上位に並びやすいとされている。勢い任せの短い一言よりも、丁寧に理由を添えた擁護コメントのほうが、埋もれずに目に留まりやすい構造になっている。

同じ匿名の場でも、拡散を前提とした短文中心のXとは、そもそも目立ちやすいコメントの性質が異なっている。

「あまり驚かれていないことに驚いています」とおどけた投稿をした三浦選手(画像:三浦璃来公式X @miurariku1217より)

「世論」は、1つではない

「祝福から一転、批判が噴出」という表のニュースだけを見ると、まるで世間全体が手のひらを返したかのように映る。しかし実際には、そう見えているのはXという1つの窓からにすぎない。別の窓(ヤフコメ)から覗けば、景色はまったく違う。

見た目戦略という観点で言えば、これは重要な教訓だ。ある出来事が「炎上している」と感じたとき、私たちが見ているのは、無数にある"窓"のうちの1つでしかない。世論は単一の実体としてどこかに存在するのではなく、見る場所によって、そのつど作られている。

今回の騒動が物語っているのは、まさにこの原則である。

【参考・引用文献】
※1:Broadbent, D. E. (1958) Perception and Communication, Pergamon Press.
※2:Treisman, A. M. (1964) Verbal cues, language, and meaning in selective attention, American Journal of Psychology, 77(2), 206-219.
※3:Goffman, E. (1959) The Presentation of Self in Everyday Life, Doubleday.
※4:Jones, E. E. (1964) Ingratiation: A Social Psychological Analysis, Appleton-Century-Crofts.
※5:Brady, W. J., J. A. Wills, J. T. Jost, J. A. Tucker & J. J. Van Bavel (2017) Emotion shapes the diffusion of moralized content in social networks, Proceedings of the National Academy of Sciences, 114(28), 7313-7318.
※6:Thorndike, E. L. (1920) A constant error in psychological ratings, Journal of Applied Psychology, 4(1), 25-29.

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