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父から「俺の子ではない」、出生届は3カ月以上出されず…群ようこが"本当の両親"を探した少女時代

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この家に生まれたことが失敗だった?
――となると、今の家にいる私に顔がそっくりな男の子は何者なのか(写真:yamasan/PIXTA)
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しかしふとペダルを漕ぎながら、

(となると、今の家にいる私に顔がそっくりな男の子は何者なのか)

と疑問が湧いてきた。洋館の色白の愛らしい子は私の弟に間違いないのだが、家にいる顔の平たい子は誰なのか。私は首を傾げながら、両親が喧嘩をしているであろう、家に戻ってきた。父親は仕事をしながら、顔だけ横に向けて、

「おう」

と私にいった。

「自転車か?」

「うん」

プリンを食べながらテレビを観ていた子どもの顔

父親は誕生日とクリスマスプレゼントの合体策として、買ってやった自転車を、私が毎日乗っているのがうれしくてたまらなかったようだった。母親は縫い物の手を止めて、

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「おかえり」

といった。

「今日はどこまで行ったの」

と聞いてきた。まさか本当の家を探しに行ったとはいえないので、

「石神井公園のほう」

というと、

「あんなところまで行ったの? 大丈夫? 気をつけなきゃだめよ」

とちょっと叱られた。それでも私は、心の中で、

(いいの、本当のお父さんとお母さんと弟が住む家が見つかったから)

とつぶやき黙っていた。テレビの前では私とそっくりな顔の子どもが、プリンを食べながらぼーっとテレビを観ていた。

(こいつは何者だ?)

どこをどう見ても私とそっくりだ。しかし私はこいつは噓の両親の子どもで、私は違うと信じていた。

それから少しの間は、家で嫌なことがあっても、

(私には本当の素晴らしい家がある)

と思うと、何とも感じなくなった。いつかこの長屋を出て、あの大きな洋館に行く日が来るだろう。それは半年後か、1年後かはわからないが、そうなれば素敵な生活が待っている。これは私だけの秘密にしようとしたが、どうしても黙っていられなくなって、学校からの帰り道、仲のいい女の子に、

「あのね、この間、私の本当の家を見つけたの」

と小声で告白した。その子は、

「ええっ」

と驚き、

「本当の家って何よ」

と顔を寄せてきた。

続きを読む→→→「この二人が本当の両親だ」とわかったとき、絶望した――群ようこが"親を他人"と思って生きるようになった少女時代

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