また、事前に調べるなかで驚いたのだが、なんと杜の都なつみクリニックに預けるぬいぐるみはプラス1体追加できる。ぬいぐるみが1人で入院するのは寂しいだろうからと、入院するぬいぐるみとは別で付き添い入院が可能になっているのだ。筆者は、家にいるぬいぐるみのなかでも、凛々しい顔つきで頼もしそうな「どすこいドラえもん」を付添人に選んだ。なにせ力士だ。病魔を祓うと言われる“四股(しこ)”を踏んでいるポーズをしている点も、入院にピッタリと言える。
「1998年生まれだったの!?」 問診で知った、家族の新たな一面
「ドラ・ザ・キッドくんはきれいですね。大きな破損はないので基本的な治療になるかなと思いますが、しっかり診察させていただきますね。では、まず問診票の記入をお願いします」
そう言って渡されたのは、本当に人間が病院で書くような形式の問診票だった。比較的健康で病院と縁遠いため、2026年初の問診票への記入だ。なんだか不思議な気持ちになった。人間よりぬいぐるみのほうが大切に扱われているような気さえする。だが、筆者にとって家族であるぬいぐるみが丁寧に扱ってもらえる事実に対し、そこはかとない喜びを感じた。
そして、この「問診票の記入」を通して、改めてドラ・ザ・キッドと向き合うこととなった。
問診票には、依頼者である人間の情報だけでなく、ぬいぐるみの「名前」「生年月日」「全長」「体重」といった情報の記入が必要だ。しかし、筆者とキッドとの出会いはフリーマーケット。キッドの誕生日を知るよしもなく、このグッズがいつ販売されたのかを調べることに。なかなか情報にたどり着けず、大事なぬいぐるみの誕生日すら知らないことに落ち込んでいると、ぬいぐるみのタグを見た箱崎さんが「1998年って書いてありますね」と助け舟を出してくれた。

