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佐藤二朗ハラスメント騒動、橋本愛への批判が向かう世論に抜け落ちた"フジの責任"という視点

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佐藤二朗 橋本愛 夫婦別姓刑事
(画像:『夫婦別姓刑事』火9【公式】フジテレビ @fufu_deka_cxより)
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橋本の身体接触に関する条件が撮影の支障になると考えたのであれば、まず話を向けるべき相手は、条件を共有しなかったプロデューサーや制作責任者だったはずである。橋本本人に職業を続けるべきかどうかを問いかけることは、制作側の不手際の責任を本人に負わせていることになる。

また、形式上はダブル主演であっても、佐藤と橋本には年齢や芸歴の差がある。発言者に威圧する意図がなくても、相手にとっては、経験豊富な主演俳優から自分の職業人生を否定されたように感じられる可能性がある。フジテレビ側が発言を問題視したのも、そうした立場の差や、発言が相手に与えた影響を考慮したためだと考えられる。

ただ、表に出ている情報だけでは、外部の人間が断定できない部分は残る。実際の会話がどのような口調で行われたのか。佐藤は威圧的な態度だったのか、真摯に相談に乗るような素振りを見せていたのか。この会話の客観的な記録は残っているのか。そういった点は明らかになっていない。

また、そのときの状況について「週刊文春」の記事と佐藤の事務所の声明文を比較すると、大まかな事実関係は一致しているものの、細かい部分の描き方には違いが見られる。記事では佐藤が威圧的な態度を取っていたように書かれているが、事務所側は穏やかに話をしたような書き方をしている。同じ場面でも、言葉の選び方によって読者が受ける印象は大きく変わる。

行き違いが起きた理由を検証すべき

この問題は、単純に「佐藤が悪い」「橋本が悪い」「文春が悪い」「フジテレビが悪い」などと特定の誰かの責任に還元できるようなものではない。不確かな情報から誰が悪いのかを決めつけて、その人を攻撃するようなことはあってはならない。現段階で求められるのは、誰かを性急に断罪することではなく、確認できる事実と、それぞれの主張を切り分けて考えることである。

特定の誰かを悪者にして留飲を下げるのではなく、なぜ行き違いが起き、どうすれば防ぐことができたのかを冷静に考えること。それが、この問題に向き合ううえで最も建設的な態度なのだ。

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