佐藤さんの橋本さんへ発言内容、およびその意図については、文春報道と佐藤さん側の見解とでは大きく異なっている。佐藤さんの所属事務所は報道各社へ、下記のような説明を公表した。
《今後の撮影のためにもわだかまりを残さない方がいいと思い、橋本氏を労う意味も込めて橋本氏の楽屋を訪れました。そこにはスタッフの方もおり、3人が在室する状況の中で、俳優同士の会話として、橋本氏の演技が素晴らしかったと感じたことを伝えました。
そして過去の心の傷は最大限、尊重されるべき社会だと心から思うが、トラウマがあって夫婦役を演じるなら先に状況を相手に共有すべきである事、その状況が続くなら俳優を続けるべきではないのではないかと僕個人は思います、と伝えました。》
ただ、佐藤さんの発言部分だけを切り出すと、ハラスメントと捉えられてもやむをえないところはあるし、橋本さん側が精神的負担を感じたことは紛れもない事実だろう。その点は重く受け止めるべきだ。
一方で、所属事務所は「佐藤の言動がハラスメントにあたるものでないことは、専門家からの確認を受けています」とも発表している。その場の文脈、発言の意図や具体的な発言内容、さらにはそれを当事者がどのように受け止めたのか――といった点によって、「ハラスメントか否か」という解釈は変わってしまい、断定することは難しい。
2人の間に何人もが介在
今回の場合は、2点目の論点、「フジテレビや所属事務所の対応は適切だったのか」といった点も関わってくる。文春記事と佐藤さん側の声明を照らし合わせても、佐藤さんと橋本さんの認識の齟齬は、2人だけの問題ではなく、周囲の対応によって生じたことは明確なようだ。

