さらにフジテレビは「男性俳優が、女性俳優が演技上の制約を有することになった経緯を認識しながら発した言葉等が、外部弁護士による調査において問題視された」とコメント。「問題視された」と書くにとどまり、「ハラスメント」という記述がないことから報道の過剰さを感じます。
佐藤の「テレビマンに恩返し」の熱い思い
筆者は佐藤さんに何度か取材したほか、MCを務めた「99人の壁」にも複数回出演、さらに同じ街に縁が深いことから、3回ほどある店でお酒を飲んで話したこともありました。とはいえ、友人・知人関係ではないですし、フラットな立場から、その人柄と仕事に向かう姿勢を挙げていきます。
佐藤さんを知る人は友人などの味方ではなくても、「ハラスメントをするような人ではない」と言うでしょう。今回の報道を受けて急きょ、佐藤さんと仕事をしたことのあるテレビマン、雑誌・ウェブの編集者、ライターなどに話を聞きましたが、全員からそんな言葉が返ってきました。
佐藤さんは3月2日に行われた春ドラマのイベントで「テレビマンに恩返ししたい」「彼らと少しでもよい作品をお届けしたい」などと語っていました。
『夫婦別姓刑事』は佐藤さんにとって初の民放ゴールデン主演作であり、強い思い入れを持って望んでいた分、撮影開始後に橋本さんの事情を聞いたことにショックを受けた様子が推察されます。
もともと佐藤さんは作品にも関係者にも向き合って話し合いたいタイプの俳優。ただ自分の意見を絶対に押し通すというわけではなく、相手の言葉も聞いたうえで落としどころを作ろうとする柔軟性も見せてきました。
また、自身も一度、夢を断念して就職した経験もある苦労人であり、売れずに辞めざるをえない人、制限をかけて仕事を失った人なども見てきています。だからこそ俳優を続けられることへの感謝の思いが強く、特に俳優との会話には熱が入り、時に誤解を招く話し方になってしまうこともあるのでしょう。

