それでも一般的な認知にはなかなか結びつかなかった。認知度が高まったのは、25年の『イイじゃん』がSNSでバズったことがきっかけだ。一気に爆発したように見えて、それは気が遠くなるような長い努力の結果。バットを振り続け、やっと放った大逆転ホームランだったのだ。
この曲で25年末、念願の紅白歌合戦にも出場し、その決定をメンバーに伝える瞬間は、YouTube公式チャンネルの「【祝】「NHK紅白歌合戦」M!LK初出場決定の瞬間!」で観ることができる。曽野が「無理だと思ってた」と泣き崩れる姿は、彼らのこれまでの苦労と、うっすら抱いていた諦めを物語っている。
コスパ・タイパが叫ばれる時代ではあるが、だからこそ「継続」へのリスペクトは高まっている。
特に男性アイドル界は若さや初々しさより、むしろそちらのほうが魅力的で、M!LKだけでなく「Snow Man」や「SixTONES」といった10年前後の下積みを要したアイドルが大きな花を咲かせ、時代を牽引している。
ライバルや後輩の活躍を見届けながらも11年間、努力し、世の流行を追い、栄養に変えたM!LK。
ドラマ『TOKYO MER~走る緊急救命室~』『真犯人フラグ』などへの出演でいち早く俳優として注目された佐野勇斗が鼓舞し、リーダーの吉田仁人が支え守り、山中柔太朗が花を咲かせ、塩﨑太智が躍動して広げ、曽野舜太が新たな種をまく。
5人がスクラムを組み、ブレイクを一瞬ではなく、地盤を固め確かなものにしている。
ド直球に「愛」を歌うM!LKの楽曲
M!LKの歌はよく「トンチキソング」と紹介されるが、むしろ歌詞はストレートだ。ド直球に「愛」を歌い、フェスソングと形容したくなる祭り感に満ちている。
昭和から、時代を代表するアイドルたちが、世の中の度肝を抜くパワーソングを放ち、日本を元気にしてきた。

