それだけに収まらず、国際刑事裁判所(ICC)がネタニヤフ首相に逮捕状を出していることに関連して、韓国にネタニヤフ氏が入国した場合、逮捕状を執行するか検討するよう述べた。
この閣議では、李政権の外交安保政策の主軸を担う魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長に重ねて「国際法に反しているではないか」と迫り、魏氏はやや笑みを浮かべつつも困惑した表情で対応した。
別の韓国政府当局者は「大統領は、アメリカ、日本、中国など一歩間違えば大変な事態を招きかねない国に対しては、魏室長の意向を踏まえた慎重な判断が必要と認識しているが、それ以外の国にはむしろ、世論の素朴な感情を代弁したいと考えているようだ」と話す。
「サイダー」大統領の真骨頂
一方、長く李大統領を見てきた別の関係者は「まさにポピュリスト・李在明の真骨頂。千載一遇とばかり、W杯に飛びついたのに違いない」とみる。
就任から1年あまり。李政権は2026年3月には60%超という高支持率を維持してきたが、物価高や為替(ウォン安)不安、不動産高騰に2026年6月に実施された統一地方選での投票用紙をめぐるトラブルまで加わり、6月末には50%を割り込み、不支持が支持を上回る世論調査も出始めてきた。
さらに足元でも大きな政治イベントが控えている。政権を支える与党「共に民主党」が2026年8月に予定している党大会だ。
この大会で決まる新たな党代表は、任期が2年。途中の交代さえなければ、2028年春に予定される次期総選挙の候補の公認権を持つことになる。
李大統領と一定の距離をとる鄭清来(チョン・チョンネ)前代表や、李政権を首相として支えてきた金民錫(キム・ミンソク)氏らが有力候補にあがっている。
表向きは「鄭氏が勝てば、李大統領のレームダック化が加速する」との観測が飛び交うが、政府と与党の力関係はもっと複雑な構造にあり、短絡的な見立ては禁物だ。他方、李大統領が高い支持率を力の源泉としてきたことは間違いない。
この関係者は「基本的に市長、知事と地方自治体の首長をしていたころからアプローチの方法は同じ。庶民の多くが、胸にスカっとするようなことを絶妙のタイミングで舌鋒鋭く放つ。(飲料水の)『サイダー』のあだ名がついたゆえん」と話す。
さらに「これは推測にすぎないが」と前置きして、こう続けた。
「さすがに韓国代表を応援していたのは間違いないと思うが、敗退した時のことを考えたうえでの、ここぞとばかりの投稿ではないか。そうであれば、KFAや洪監督は少し気の毒な気がする」

