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廃線寸前だったローカル鉄道・ひたちなか海浜鉄道がまさかのV字回復、奇跡の復活劇の舞台裏

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ひたちなか海浜鉄道のイメージイラスト
(イラスト:北沢夕芸)

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茨城県の真ん中、JR常磐線の勝田駅に降り立つ。

ホームからいったん階段を上がって1番線ホームを目指す。そこに奇跡のローカル線が走っている。

ひたちなか海浜鉄道。

20年前、廃線が決まると、それを知った住民が存続の声を上げる。

そして、三セクとして残った。

そこから、まさかのV字回復を遂げている。今も利用者が増え続け、その数、100万人を突破。

そんなこと、あるんか?

で、1番線ホームに降りた。

あれ、ローカル線ないやん。

とぼとぼとホームを歩く。

あっ、あれか! って、ホームの隅っこに、わずか1両じゃん。

30年以上にわたる企業取材の経験を通して、「ヤバい」と感じた会社や仕事を取り上げていく。【原則日曜日更新】

ホームの一角がフェンスで囲まれ、乗降エリアになっている。

ちっぽけな駅員室をのぞき込む。

えーと、那珂湊(なかみなと)駅まで。

「350円です」

で渡されたのは、紙の切符。

おお、これ、お宝や!

ディーゼル車に乗り込む。窓には古びたカーテンがかかっている。乗客20人ほどで、子供から老人まで幅広い。小学生が車両前方の窓ガラスに貼り付いている。

定時に発車。1分で最初の駅「工機前」に着く。かつて、日立工機の従業員専用駅だった。今は一般利用できる。この一帯は日立の城下町なのだ。

そこから列車はスピードをあげて15分で那珂湊駅に到着する。乗客の大半が降りる。

そうだ、ここが海上交通の要衝、那珂湊港だ。江戸時代は水戸藩の「海の玄関」と呼ばれた。北海道・東北と江戸を結ぶ拠点で、漁港としても栄えた。

だが、平成になって、海運や漁業が衰退、日立の国内生産も落ち込み、鉄道利用が激減していった。

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